高校卒業後もサッカー続けて行く為の選択肢
 
ここでは、高校卒業後もサッカーを続けたい、プロ、すなわちサッカーで飯を食べて行きたいと考えている選手達に、その為の選択肢を整理して行きます。
  ① Jリーガー
  ② 大学サッカー
  ③ 海外プロクラブ入団
  ④ 海外武者修行
  ⑤ 海外での文武両立チャレンジ
 
高校卒業後、プロを目指す上で考えられる選択肢を上に5つ挙げました。が、大きく分ければ国内でチャレンジするか、海外でチャレンジするかという事になります。

 

では、一つ、一つ、具体的に説明して行きます。








① Jリーガーになる

 
U18カテゴリーの強豪高校やJクラブの下部組織でプレーしている選手達の多くが、将来的にプロになる事を目指しているでしょう。その中でも、国内のプロクラブであるJリーグのクラブに所属する事を目指す選手が大半でしょう。
 
 
しかしながら、高校卒業後に高卒ルーキーとして、Jリーグのプロの門をくぐれるのは、ごくごく僅かな選手だけです。

以下のデータは、最近の高卒ルーキーの数を表しています。

 
 高卒Jリーガー誕生数
2020 2019 2018 2017 2016
89 77 72 65 60
 
年々、高卒ルーキーの数は少しずつ増えて来ていますが、果たして、そもそもこの数字は多いのでしょうか!?それとも、少ないのでしょうか!?
 
サッカーをしている新卒の人数は果たして何人いるのでしょうか!?
  • JFA(日本サッカー協会)登録サッカー選手数(第二種)

    ・・・173,135人   (2019年度)

    ※第二種とは、高校生年代の事

 
上記の数字の内、ざっくり3年生の数は3分の1とすると、57,712人となります。
 
そう考えると、例えば、2019年度に高卒ルーキーとしてJリーガーになったのは、57,712人中、77人。すなわち、0.13%
1万人に 13人
の割合です!
1千人に1.3人です!
 
 
 
そう、非常に、非常に狭き門なのです。
高卒でJリーガーになるということは。
 
なので、素直に賞賛しましょう!高卒Jリーガの誕生を!
どこから高卒ルーキーJリーガーが生まれている!?
  2020 2019 2018 2017
Jクラブ J1 19 58 23 54 23 47 12 44
J2 20 27 15 18
J3 19 4 9 14
高校 J1 11 27 9 23 9 24 7 20
J2 9 12 11 6
J3 7 2 4 7
街クラブ J1 1 4 0 1 1
J2 3 1 1
J3
合 計 89 77 72 65
 
さて、先ほどの話をもう少し深掘りしてみましょう。
先程、高卒ルーキーは0.13%の確率という話をしましたが、高校生が所属するチームを分類する事によっても、また新たな傾向が見えて来ます。
 
U18の高校生世代のサッカー選手達が所属しているチームは大きく分けると、高校のサッカー部かクラブチームに二分出来ます。更には、クラブチームも、Jリーグ所属の下部組織とそれ以外のクラブに分ける事が出来ます。

上記の表は、Jリーグ所属のプロクラブの下部組織のユースチーム、高校サッカーチーム、上記2つ以外のチーム(ここでは、街クラブと表記しています。)の3つに分類しています。

 
  • 上記の表からから見えてくる注目すべき点は、
  • Jクラブの下部組織から昇格の形でプロ契約に至ったパターンが一番多く、高卒ルーキー全体の65%を占める。(2020年度データより)
  • 全国4,038校の高校サッカー部から高卒ルーキーとしてJリーグの舞台に進む事が出来たのは23名、僅か0.04%(2019年度データより)
    すなわち、僅かに1万人に4人

 
どうですか!? 高校サッカー界から高卒ルーキーとしてJリーガーになる事は、とんでもなく限られた話なんだという事を、改めて痛感したのでは無いでしょうか!?
 
誤解しないで頂きたいのですが、ここでは、高校サッカー経由でプロになる道は諦めろだとか、プロになる事をそもそも諦めろと言いたいのではありません。
高校サッカーの魅力は多々ありますし、高校サッカー経由だからこそ輩出された素晴らしい選手達も沢山います。プロになる事だって、高卒ルーキーとしては無理だったかもしれないけど、その後、大学を経由したり、その他の道を経て、プロになったケースも多々あります。それらのテーマに関しては、また別のブログで解説して行きたいと思います。

兎に角、ここでは、高卒ルーキーとしてJリーガーになる事の難しさを現実として伝えると共に、見事にその座を掴み取った選手達には、本当に素直に賞賛の声を伝えたいと思います。


高校卒業後もサッカーを本気で続けて行く為の選択肢
① Jリーガーになる まとめ

  ★ 高卒ルーキーでJリーガーになる確率は0.13%。1千人におよそ1人!
  ★ 高卒ルーキーの65%は、Jリーグ下部組織のユースチームから輩出
  ★ 高校サッカーからの高卒ルーキーの割合は0.04%。1万人に4人!
      選ばれし選手はとてつもなく凄い割合で選ばれたことになる。








② 大学に進学してサッカーを続ける

 
高卒でJクラブへ入団するチャンスがなかった場合、続いて考える選択肢が大学進学でしょう。

日本サッカー界において、大学サッカーは非常に大きな役割を果たしています。それは、“選手としての最後の仕上げ”の舞台だと言う事です。

上述で高卒ルーキーになれなかった選手達も、大学サッカーを通してバリバリと試合に出場し、実戦経験を経て、更に選手として成長し、Jリーガーの座を掴み取ると言う例は、今や日本サッカー界にとって、プロへの王道とも言えるかもしれません。

 
大学サッカーに関しては、別のページで詳しく説明しているので、そちらをご覧下さい。
 

以下のデータは、最近の大卒ルーキーの数を表しています。

 
 大卒Jリーガー誕生数
2020 2019 2018 2017 2016
115 95 38 85 61
 
2018年はガクッと落ちたものの、基本的には、年々、大卒ルーキーとしてプロになる選手の数は増えています。
 
しかし、ある事にも気づくかもしれません。
以下の表をご覧下さい。
 大卒Jリーガー誕生数
2020 2019 2018 2017 2016
115 95 38 85 61
高卒Jリーガー誕生数
2020 2019 2018 2017 2016
89 77名 72名 65名 60名
 
そうです。高卒ルーキーと大卒ルーキーの数、そこまで大きく違わないと言う点です。

しかし、見方を変えれば、高卒の時点でプロになるチャンスを得られなかった選手達が、大学4年間の努力を経て、新たにチャンスをつかんだ選手がこれぐらいいるという事が言えると思います。

更に言えば、18歳の高卒ルーキーと違って、22歳の大卒ルーキーは年齢的に即戦力になってもらわないと困る訳で、高卒ルーキーの場合は伸びしろも踏まえてクラブが獲得に乗り出すケースもある一方、大卒ルーキーはより厳しいフィルターを通した上で選び抜かれるという事が言えるでしょう。

 
また、JFAに登録している大卒年代の選手数は、大学サッカー部の数がおよそ420の為、各サッカー部平均50名ぐらいとすると、21,000名、その内、大卒生は4分の1とすると、およそ5,250名となります。その中から誕生した95名の選手は、およそ1.8%の割合で生まれた事になります。100人中1〜2人なので、先ほど、総数的には高卒ルーキーと大卒ルーキーは大きく変わらないという話をしましたが、高卒ルーキーよりも割合的には遥かに多くの確率で、大卒選手からプロのJリーガーが輩出されている事になります。

高校卒業後もサッカーを本気で続けて行く為の選択肢
② 大学に進学してサッカーを続ける

まとめ

  ★ 大学は日本サッカー界において、” 選手としての最後の仕上げ “を果たす重要な舞台となっている。
  ★ 大学でバリバリ実戦経験を積んで、即戦力級のJリーガーになる道が一つの主流となっている。
  ★ 大学サッカーからJリーガーになる確率は1.8%。すなわち、100人中1〜2がプロの座を勝ち取っている。








③ 海外プロクラブ入団

 
この3つ目の選択肢は、5つの中では最も難易度が高いと言えます。すなわち、高卒の段階で、Jリーグのクラブも飛び越して、世界のクラブとプロ契約を結ぶと言う選択肢です。
 
 
日本はサッカーではまだまだ発展途上国。世界には上には上がいます。サッカーを志す若者達は、当然、そうしたフットボール大国でプレーする事を夢見ている選手も多いでしょう。プレーのレベル、国を取り巻くフットボール環境、人々のパッション、世界一流の選手達が集い、そして高額な給与。そのどれを取っても、チャレンジしたいというロマンに駆られるのも当然です。

しかし、そうした舞台に高卒で辿り着ける程、甘い世界ではありません。高卒Jリーガーの項でもプロになる確率を示した通り、国内でプロになる事も狭き門であるにもかかわらず、ましてや、より高いレベルと競争を求めて、言葉も分からない海外でプロのステータスを勝ち取る事は、今はミクロの確率と言わざるを得ません。

一方、日本人の若い選手の中では、海外に対するアレルギーはかつて程なく、むしろ、世界で互角以上に戦う為には、若くして海外に出なければ勝てないと言う認識も強く浸透して来ているようです。とても素晴らしい事だと思います。

現時点で18歳の久保建英選手が海外で頑張っていますが、毎年毎年、何十人もの久保建英選手クラスの選手がどんどん出てくるような国に、早く日本も辿り着いて欲しいと思います。

高校卒業後に海外のプロクラブに入団した例
  • 伊藤 翔(2007)(中京大中京高校→グルノーブル〈フランス2部〉)/現鹿島アントラーズ)
  • 指宿 洋史(2009)(柏レイソル U18→ジローナ〈スペイン2部〉)/現湘南ベルマーレ)
  • 宮市 亮(2011)(中京大中京高校→アーセナル〈イングランド1部〉/現ザンクトパウリ〈ドイツ2部〉)
  • 木下 康介(2013)(横浜FC U18→SCフライブルクU19〈ドイツ1部〉/現スターベクIF〈ノルウェー1部〉)
  • 久保 建英(2019)(FC東京→レアル・マドリー〈スペイン1部〉/現マジョルカ〈スペイン1部〉)

                             (2020年5月現在)

 
また、あまり知られていませんが、こう言う例もあります。こうしたチャレンジャーがどんどん出てきて欲しいですね!
  • 石山 凌太郎(2020)(浦和西高校→ACアジャクシオ〈フランス2部)







④ 海外武者修行

 
ここからの最後の2つは、③と同様に海外チャレンジの話です。しかし、その内容は、それぞれ違います。
 
 
上述で見て来たように、高校卒業後も真剣にサッカーに取り組みたい選手達にとって、大学進学が大多数の選手にとっての選択肢だと思います。

しかしながら、サッカーを続けて行くのなら、何も国内に限定する必要は無いわけです。フットボールは世界で最も人気のある、共通のスポーツであり、何処の国に行っても、サッカーをプレーし続ける事は可能だからです。

 
但し、ここでは闇雲に海外を奨励するつもりもありません。何故なら、海外でプロのフットボール選手になる事を夢見てこれまで決して少なくない選手達が挑戦し、夢破れた現実が転がっているのもまた、事実ですから。
 
特に、日本よりもフットボール先進国にチャレンジした場合、ただでさえ、上述の項で話したように、国内でプロになる確率も非常に狭き道であるわけで、ましてや、海外では尚更に険しい道な訳です。特に、障壁となって立ちはだかるのは以下のような点です。
  • 日本よりもレベルが高い国であればあるほど、当然周囲のレベルも上がるので、より厳しい競争に勝たなければならない。
  • 最初の内は現地の言葉が分からず、監督やチームメイトとのコミュニケーションが難しく、それが、パフォーマンスに影響を及ぼす。
  • 異国の地で、異文化や異なる価値観、風習に上手く適応出来ない。
  • これまで日本では、周囲の人間の手助けがあって暮らしていたが、完全に何もかも自分でやらなければならない孤独な環境に適応出来ない。
 
結果として、夢と野望を抱いて遥々海を渡って来たものの、現実に打ちひしがれ、思い半ばでチャレンジを終えて行くわけです。

海外武者修行チャレンジを意義あるものにする為に
 
このように言ってしまうと元も子も無い訳ですが、それが現実でもあります。

しかし、個人的には、そうした海外チャレンジャーを応援したい!

そこで、海外チャレンジを価値あるものとする為の提案を以下に示したいと思います。

  • まずは勿論、プロになる為に来たのであれば、それに向けて、全身全霊で努力する。
  • とは言え、プロになれる確率は非常に狭き門だと言う事をしっかりと認識し、セカンドキャリアを見据え、滞在中、他の勉強や努力、準備をする。 例えば、、、

★フットボール指導者の勉強

★アスレティックトレーナーの勉強

★スポーツ栄養学の勉強

★スポーツマーケティングの勉強

★プログラミングの勉強

★異国にいる事を活かしてYoutuberなどのSNS発信者になる

★現地言語をしっかりと身に着ける

★通信で日本の大学を受講し大卒の資格を取る

★現地人の友達を沢山作る

★外国人女性と付き合う     

 
などなど、掲げる目標は何でもいいのですが、フットボールと同様に、それらの自分で掲げた目標に対してもしっかりと努力が出来る事が肝要です。

あの世界的スーパースター、アンドレス・イニエスタがバルサ所属時代、大学に通い、スポーツ科学を学んで学士号を取得した話は有名ですが、他にも、レバンドフスキー等、数多くのスーパースター達が、彼らですら、そうしたセカンド・キャリアを見据えて現役時代から準備している訳です。

兎に角、フットボールに対しても、他の目標に対しても、後々自分を称えられるぐらい努力をして真剣に取り組んだ自分がいれば、例えプロの夢が叶わなくても、必ずや今後の自分自身にとって、そのチャレンジした日々は、実りあるものとなって行く事でしょう。


高校卒業後もサッカーを本気で続けて行く為の選択肢
④ 海外武者修行

まとめ

  ★ 日本よりもレベルの高い国に挑戦するのであれば、日本以上に厳しい競争が待っている。
  ★ 言葉、文化、価値観、風習、あらゆる新たな環境下で適応して行く能力が求められる。特に、言葉の壁は大きい。
  ★ ただ単にサッカーだけする為のスタンスは、余程の逸材でない限り、勧めない。

  ★ プロになる事は狭き門であると言う現実をしっかりと認識し、フットボールに全身全霊を傾けるのは勿論、セカンドキャリアを見据えた準備を同時に努力する。それが出来るのであれば、価値あるチャレンジとなる。 








⑤ 海外での文武両道での挑戦

 
最後の選択肢は、④よりも少し発展系で、フットボールの真剣なチャレンジに加え、海外の大学にも進学してしまうと言う、正に文武両道の挑戦です。
 
 
とは言え、何処の国でも出来るチャレンジではありません。と言うか、言葉も出来ない生徒が、簡単に海外の大学に進学する事は出来ません。

やはり、最大のネックは言語です。

しかし、この仕組みには、以下のようなメリットがあります。

  • 海外で大卒資格や、在学中に何らかの資格を取得し、将来のキャリアーに活かす事が出来る。
  • 異国の地でのフットボールと勉学のダブル挑戦となり、ハード故に、難易度があればある程燃える人にとってはやりがいのあるチャレンジとなりうる。
  • ④よりもより将来を見据えた海外チャレンジとなる為、親の理解を得やすい。
 
このチャレンジはまだまだ非常にレアケースで、だからこそ、パイオニア的な存在になれます。

興味がある方は、こちらのプログラムを紹介しますので、参考にしてみて下さい。

 
日本が世界のフットボール大国に追いつき、追い越す為には、やはり世界をもっと知り尽くす必要があります。その為にも、もっと多くの若者が、海外に挑戦し、世界を知って欲しいと思います。

願わくば、日本のトップクラスの選手が、こぞって③④⑤の選択肢を選ぶような流れがもっと出来れば、日本人選手がもっと世界を驚かして行けると思います。18歳で海を渡るのは、決して早くはありません。が、今はFIFAの未成年ルールがある為、18歳未満で海外での長期チャレンジは出来ません。ならば、18歳になってからは、もっとどんどん若者が世界に飛び出して言って、チャレンジして行って欲しいと思います。


高校卒業後もサッカーを本気で続けて行く為の選択肢
⑤ 海外での文武両立での挑戦

まとめ

  ★ フットボールの真剣チャレンジに加え、その国の大学にも進学する文武両道のハードプラン。
  ★ ハード故に、成し遂げた場合のメリットは大きく、海外での大学卒業資格、在学中の特定の資格の取得、勿論、その国の言語も高いレベルで身につく。
  ★ まだ、こうしたチャレンジをやった実績のある選手は少なく、パイオニア的なチャレンジャーになれる。
  ★ 博打的なサッカー一択では無く、将来を見据えたチャレンジなので、親の理解を得やすい。















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サッカー業界の事、旅の事、読書の事などをつづって行きます。ベースは、未来を生き抜く為のヒント

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