連帯貢献金(Solidarity contribution) |

詳しく見て行きましょう
《 目 次 》 |
① 『連帯貢献金』の概要・定義 |
② 『連帯貢献金』の詳細な仕組み |
③ 具体的なケースをシュミレーションしてみよう |
④ まとめ |
① 『連帯貢献金』の概要・定義 |

★ 『連帯貢献金(Solidarity Contribution)』は、選手が契約期間中に別のクラブに移籍する場合に発生する違約金(移籍金)の総額の5%に当たる額を、12〜23歳の12年間に育成に関わったクラブに分配する制度 |
但し、同じ国(協会)内での移籍であっても、育成に関わったクラブチームが国外(別の協会所属)の場合は、そのクラブチームに限って、『連帯貢献金』を取得する権利を持つよ。
② 『連帯貢献金』の詳細な仕組み |

12歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 5% |
13歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 5% |
14歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 5% |
15歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 5% |
16歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
17歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
18歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
19歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
20歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
21歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
22歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
23歳の誕生日を含むシーズンに所属したクラブ | 10% |
③ 具体的なケースをシュミレーションしてみよう |

ケース① |
12歳 浅羽FCジュニア 13〜15歳 浅羽FCジュニアユース 16〜18歳 FC川越南ユース 19〜21歳 FCバルセロナ(スペイン)(初めてのプロ契約) |
マンチェスター・シティより、FCバルセロナに支払われる100億円の内、95%に当たる95億円がFCバルセロナに支払われ、残りの5%に当たる5億円が、育成に関わったクラブに分配される → 浅羽FCジュニア 2,500万円 (5億円の 5% x 1年在籍) → 浅羽FCジュニアユース 7,500万円 (5億円の 5% x 3年在籍) → FC川越南ユース 1億5,000万円 (5億円の10% x 3年在籍) → FCバルセロナ 1億5,000万円 (5億円の10% x 3年在籍) |
ケース② |
12歳 東京ヴェルディジュニア 13〜15歳 東京ヴェルディジュニアユース 16〜18歳 東京ヴェルディユース 19〜22歳 レアル・サラゴサ(スペイン2部)(初のプロ契約) |
バイエルン・ミュンヘンがレアル・サラゴサに対して払う移籍金は20億円の95%に当たる19億円。残りの5%に当たる1億円は、以下の育成に携わったクラブチームに『連帯貢献金』としてそれぞれ分配される 東京Vジュニア 500万円 (1億円の 5% x 1年在籍) 東京Vジュニアユース 1,500万円 (1億円の 5% x 3年在籍) 東京Vユース 3,000万円 (1億円の10% x 3年在籍) レアル・サラゴサ 4,000万円 (1億円の10% x 4年在籍) |
ケース③ |
12歳 柏レイソルジュニア 13〜15歳 柏レイソルジュニアユース 16〜18歳 前橋育英高校サッカー部 19〜22歳 明治大学サッカー部 23〜26歳 ニュルンベルク(ドイツ2部)(初のプロ契約) |
フランクフルトからニュルンベルクへ支払われるのは移籍金20億円の内、95%に当たる19億円。残りの5%に当たる1億円は、『連帯貢献金』として育成に関わったクラブへ分配される → 柏レイソルジュニア 500万円 (1億円の 5% x 1年在籍) → 柏レイソルジュニアユース 1,500万円 (1億円の 5% x 3年在籍) → 前橋育英高校サッカー部 3,000万円 (1億円の10% x 3年在籍) → 明治大学サッカー部 4,000万円 (1億円の10% x 4年在籍) |
ケース④ |
12歳 バオムFC川崎 13〜15歳 前橋FC ジュニアユース 16〜18歳 作陽高校サッカー部 19〜21歳 レバンテU.D. Bチーム(スペイン3部)(初のプロ契約) 22〜26歳 ビジャレアル(スペイン1部) |
リバプールからビジャレアルに実際に支払われるのは、40億円の移籍金の内、95%に当たる38億円。残りの5%に当たる2億円は、以下の育成に携わったクラブチームに分配される。 → バオムFC川崎 1,000万円 (2億円の 5% x 1年在籍) → 前橋FCジュニアユース 3,000万円 (2億円の 5% x 3年在籍) → 作陽高校サッカー部 6,000万円 (2億円の10% x 3年在籍) |
④ まとめ |

✅ 育成の世界には、『連帯貢献金』と言う成果報酬的に育成に携わったクラブチームが報われる制度がある |
✅ 『連帯貢献金』は、移籍の5%分を、12〜23歳の12年間に携わったクラブに分配される |