『サッカー / フットボールの奥義』 |

『サッカーの奥義』と言うと、ちょっと大げさな表現かもしれませんが、要は、
・サッカーの原理原則
・6歳から知っておくべきサッカーの基本的知識
・サッカーの本質
・サッカーのセオリー
そうした基本中の基本を、これまで仕事を通して接してきた世界中のフットボール関係者、指導者・コーチ陣、また、選手エージェントとしてプロの選手達と接して来た中でふと会話の中でこぼれ出た経験談、そして、自分自身のプレー経験も踏まえ、それらをかき集めた“当たり前”的な『サッカーの基本的な知識集』です。
『 サッカー / フットボールの奥義 』 |
【 個人戦術編 】 |
1. 相手のトラップする瞬間を狙え! |
トラップする瞬間はミスしたり、ボールが離れてしまう事が多く、その瞬間を狙って寄せていれば、ボールを奪い易くなる。
2. ボールを受ける前に首を振って周囲を確認しろ! |
周囲の情報を入れて置くのと置かないのでは、次のプレーを決断する上で段違いの差が出る。より良い選択肢を選ぶ出す為に、チャビのように、常に周囲の状況を確認する癖を付けよ!常にだ!
3. シュート直前、GKの状態を瞬時に確認せよ! |
FW製造国と言われる国の選手は本当にシュートが上手い。理由は、必ずGKの状態を確認する癖が付いているから。瞬間的にチラッと一瞥する癖を付ければ、シュートが決まる確率は格段に上がる!
4. シュートは4隅、もしくは股下を狙え! |
どんなにロベカルやクリロナ級のバズーカーシュートでも、GK正面に飛んでしまったら、下手クソなGKでもあっさりと防ぐ事が出来る。シュートは4隅、もしくはGKの股下を狙う癖を付けよ!
5. 手を使え! |
サッカーはGKに限らず、大いに手を使うべきスポーツ。マークしている相手を手で感じたり、ファールを取られないレベルで相手を抑えたり、相手を軽く押したり、戦場であるピッチでは、上手に手を使う事が肝要だ!
6. 相手のクロス、DF陣はゴール前の敵を視野に! |
敵のクロスボールを最後にフィニッシュしてくるのは、ゴール前の敵のFW陣。そいつらに好きにプレーさせない事が何より重要。
ボールウォッチャーになり過ぎて、マークを見失わない様に!
危険なのはクロスボールでは無く、ゴール前で待ち受ける敵の選手達だ!
7. 味方の状態を認識し、タイミングを合わせろ |
自分がパスを貰いたいタイミングであっても、味方はパスを出せる状態で無いかもしれない。味方が出せるタイミングに合わせて、自分がボールを貰う動きを繰り出さなければ意味がない!
8. ボールを受ける直前、違う事をしろ! |
自分がここで貰いたいというポイントがあったとして、パスを受ける直前、それとは逆のアクションを入れる事によって、そのポイントでより楽にボールを受ける事が出来る。
敵のマークが厳しい時、ボールを受ける前に、予備動作として、必ず逆の動きを常に入れよう!
9. ドリブルは細かいタッチで! |
言うよりも、メッシのドリブルを見た方が理解は速いだろう。相手にボールを奪う隙を与えない為に、いつでもかわせるリズムでボールを運べ!
10. ドリブルは相手めがけて突っかけろ! |
勝負を仕掛けるドリブルは、相手のDF目掛けて細かいタッチで突っかけるのが効果的。右なのか!?左なのか!?敵は迷い、リアクションを起こし辛くなる。敵を剥がすドリブルには効果的なアクションだ!
11. 相手ゴールを脅かすアクションがファーストチョイス |
相手ゴールに近いバイタルエリアでボールを受けた時、最初のプライオリティーは、必ず自分がシュートを打つ事だ。自分で勝負してフィニッシュに行く事だ。少なくとも、その雰囲気を出せ!
それによって、敵DF陣はまずシュートを防ぐためのアクションを取る。それによって、瞬時に切り替えた味方へのラストパスがより確率良く成功する事にも繋がる。
それによって、敵DF陣はまずシュートを防ぐためのアクションを取る。それによって、瞬時に切り替えた味方へのラストパスがより確率良く成功する事にも繋がる。
何度も言う。まずは自分で勝負だ!
自分で勝負出来るシーンなのに、“弱気”なプレーを選択し、その雰囲気が悟られ、読まれ、パスカットされる結末が、一番ダサいと思い知れ!
12. 味方のクロスボールには最高のタイミングでゴール前に突っ込め! |
味方のサイドからのクロスボールに最初からポイントに入って待つ事はNGだ。敵DFが守りやすいからだ。味方のクロスのタイミングを見極めて、後方からトップスピードで入れ!
13. 敵とボールの間に常に自分の体を置け! |
常に敵とボールの間に自分の体を入れて置けば、例え大人であっても、子供からボールを奪うのは難しい。それほど効果的なプレーだ。相手にボールを奪われない為に、常にボールと敵の間に自分を置け!
14. トラップをミスったら、受けた側の責任 |
試合中、丁寧な受けやすいパスが常に来るとは限らない。多少の浮き玉やシュート性の強烈なボールも自在にコントロールするトラップ力を鍛えよ!如何なるボールもピタッと止める技術を身につけよ!
トラップをミスったら、出し手のボールが悪いと言っているようじゃ、甘い!
トラップをミスったら、出し手のボールが悪いと言っているようじゃ、甘い!
15. スピードに頼るな! |
スピード、瞬発力は非常に魅力的な武器だ。だが、育成期、そればかりに頼ってはいけない。いずれ、周囲がフィジカルで追いついて来た時、かつての武器がそうでは無くなるかもしれない。育成の時期には、自分の武器を生かす術に磨きを掛けつつも、技術、戦術もしっかりと身に付ける事が肝要だ!
16. シュートはふかすな! |
基本中の基本過ぎて改めて口にするのもはばかられるが、だが、プロでも、シュートをふかしてしまうシーンをあまりにもよく目にするので、口を酸っぱくして、何度でも何度でも言おう。
どんなに強烈なシュートでも、枠を外したら絶対にNOゴール。体を被せてシュートを放て!育成期にシュート態勢の染み込ませは徹底しなければならない。
どんなに強烈なシュートでも、枠を外したら絶対にNOゴール。体を被せてシュートを放て!育成期にシュート態勢の染み込ませは徹底しなければならない。
17. 逆足の有効性を知れ! |
敵DFにとって、両足を操れる選手と対峙する時ほど嫌なものは無い。利き足が偏っている選手は、そっちを重点的にケアーすればいいが、両足はそうはいかない。逆足の有効性を知れば、それを鍛える事にも身が入るはず。
18. 三次元プレーを制す! |
日本人選手は浮き玉を絡めたプレーやアイデアが得意では無い。より正確に素早くプレー出来る平面プレーも重要だが、そこに三次元プレーが加われば、選択肢は大きく広がる。幼少期から、もっと浮き玉に慣れ親しめ!
19. 攻守の切替えの速さ |
サッカーは、攻守の切替えの連続。攻めていたら突然守備になり、守備をしていたら突然攻撃に移り変わる。その変動の瞬間は、どちらにも隙が生まれがち。だったら、切替えの速さを制した方が、試合を制す。
20. パススピードにはこだわれ! |
日本人のパススピードは遅い。世界のトップレベルでは、ピシッ、ピシッと素早いパスをポンポン繋ぎ、ピタッ、ピタッと止める。敵に読まれてパスカットされない為にも、パススピードのレベルを上げて行け!
21. 緩急を使え! |
ドリブルでも、オフの動きでも、常にトップスピードが必要なわけでは無い。緩→急のリズムチェンジによって、相手をより騙しやすく出来る。そもそも、常に全力は体力が持たない。ここぞと言う時の為にも、緩急は重要だ!
22. オフサイドポジションを利用せよ! |
FWは、味方が展開を組み立てている時は、オフサイドポジションを有効活用しよう。敵DFはボールと背後のマークすべきFWをケアーし辛くなる。駆け引きの為に、敢えてオフサイドポジションに身を置き、DFの視野から消えよう。
23. パスの出し手は味方の動きをギリギリまで見ろ! |
パスの受け手である味方が何処でどう受けたいのか、ギリギリまで見極める為にも、出し手は味方の動きをギリギリまで見定めるべき。裏なのか、足元なのか、速いボールが欲しいのか、右か左か
24. ボールが欲しい時は声を出して呼べ! |
いくら自分が良いポジションにいても、ボールを持った味方がその事に気付いていなければ、パスは来ない。声を出して自分の存在を気づかせ、パスを呼び込め!
25. 味方に情報を入れてやれ! |
ボールを受けようとする味方は、目の前のボールに夢中になり、周囲の状況を把握しきれない場合がある。そんな時、周囲の味方の声が何よりも助けになる。「前向けるぞ!」「(相手を)背負ったぞ!」「フリー!」
26. ボールを受ける時、空いているスペースを見出せ! |
ピッチ上には必ず何処かにスペースが空いている。敵の位置、味方の位置を確認し、空いているスペースを見出して、ボールを受けろ。窮屈な場所でボールを受けても、失うリスクが高い。
27. 味方が動いたスペースを使え! |
味方が動いた時、敵のマークも一緒に引き連れて行くと、味方がいた場所がポカンと開く場合がある。そのスペースを有効しろ!
1秒前に埋まっていたスペースが、1秒後には空いている。
1秒前に埋まっていたスペースが、1秒後には空いている。
28. 相手のライン間でボールを受けろ! |
相手のディフェンスラインと中盤のラインとの間には、スペースを見出せる場合が多い!そこでボールを受ける事が出来れば、一気に敵の中盤を置き去りにし、ディフェンスラインとの勝負に持ち込める!
29. 敵と敵の間にポジショニングを取れ! |
敵と敵の間にポジションを取ると、敵としては、一瞬、どっちがマークに付くかで迷いが生じ、そこに責任の所在の曖昧さを生み出せる。敵と敵との間にポジションを取って、相手を惑わせよ!
30. 敵のランニングコースに入れ! |
敵とルーズボールを競り合う時、真正直にスピード勝負するよりもまず、敵のランニングコースを先取りする事を心掛けよ!そうすれば、競合いに勝つ可能性が格段に上がる!
31. 敵と競り合う直前、敵に体をぶつけろ! |
ルーズボールや空中のボールを敵と競合う時、ボールに向かう直前、自分の体を正当に敵にぶつけろ!それによって、敵は体勢を崩し、ボールへのアプローチが遅れる為、自分が有利にボールを処理出来る
32. 逆足のキックフェイントをマスターせよ! |
利き足とは逆の足でもいいシュートを打てるに越した事は無いが、せめて逆足でのキックフェイントは最低限マスターしろ!ゴール前で逆足のキックフェイントで敵を騙し、切り返して利き足でシュート!これを得意なパターンにするんだ!
33. タックルは敵の腰に自分の腰をぶつけろ! |
敵からボールを奪う時、自分の腰を敵の腰にぶつけるぐらいの“間合い”と”気合い”で奪いに行け!腰を踏ん張って、がっつり敵から奪い獲れ!足先だけの“軽いプレー”とはもうおさらばしてくれ!
34. 効果的なフェイントを身に付けろ! |
フェイントは、敵の裏をかき、敵を騙して突破する為のもの。敵が引っ掛からなければ意味が無い。独りよがりのサーカスなプレーでは無く、まずは敵をひっかける効果的なフェイントをマスターせよ!華麗でなくていい。トリッキーでなくてもいい。シンプルでも、相手が引っ掛かり易ければ、それが試合で使える実践的な“いいフェイント”だ!
35. 最後の瞬間まで敵を見ろ! |
ボールを持っている自分に対し、敵が数的優位な状況に追い込んで来たとしても、決して諦めるな。必ず何処かにチャンスはある。最後の瞬間まで敵の動きを見極めれば、敵の間や股など何処かに答えが生まれて来る
36. ゴールが見えたら打て! |
言い尽くされた古い表現かもしれないが、本質だ。特に、日本人はシュートを自ら打つエゴイスティックさに欠けると言われている。シュートを打てば、何かが起こる。ゴールが見えたら、積極的に狙って行け!